「せんげん台:ゲームプログラム作成にチャレンジ」 【2023/12/19】
■「世界の学力調査結果で日本が躍進」ニュースから
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12月5日のニュースで「世界81カ国・地域の生徒69万人を対象に2022年に実施した学習到達度調査(PISA)」の結果を公表しました。 学力調査(PISA)によると、日本の15歳の生徒が読解力、数学的応用力、科学的応用力で上位ランキングになりました。特に、読解力が前回の15位から3位と飛躍的に向上し、これが他の教科にも良い影響を与え軒並み順位をあげました。 読解力は問題解決や情報処理の基盤であり、向上することで他の学力も伸びたと考えられます。
なぜ日本の読解力が向上したのかについては、教育環境の改善が影響しています。近年、情報技術の導入や工夫された教材、教師の専門性向上、学習環境整備などが進み、これにより生徒たちの学習が効果的になりました。
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全ての科目のベースである「読解力」は、プログラミング作成でも非常に重要です。上記は、この1年躍進を遂げている生成AIの「ChatGPT」を使って色々なニュース情報から要約文書を作成してみたものです。
内容を確認して一部校正はしましたが、なかなか効率的に作成できます。 指示文(プロンプトと言います)を工夫する必要があるので、まだまだ人の介在が必要です。
また、ChatGPTは、プログラム生成なども行えるようになってきており、利用分野も拡大して様々な創造、効率化に寄与するようになってきています。
社会環境変化の話はこれくらいにして、今回は12月に行っているScratchプログラミング課題と進め方について紹介します。
■ ゲームプログラミング作成にチャレンジ
Scratchプログラミングの教材として色々な教材がありますが、12月からゲーム作りにチャレンジしてもらっています。
小学生の間は、プログラミングの技法習得よりも、Scratchの基本操作を覚えて楽しんでプログラミング的思考を伸ばしてもらう時期だと考えています。
今回の課題としては「ネコのネズミ退治」と言うゲーム作りにチャレンジしてもらいました。
課題資料としては、下記3点の資料で行いました。(今回は、一から手作りしてみました)
(1)ゲーム完成動画
ゲームの完成動画イメージは以下になります。
実際には動画ですが、ここでは静止画を載せておきます。
色々なところから出てくるネズミをネコが退治して、30秒以内にどれだけのネズミを退治できたかを競うゲームです。この動画を見て、ゲームの全体的なイメージを確認してもらうところから始めます。
(2)Scratchプログラミング概要書
プログラム開発では、一般的には設計書を見てプログラムの要件、プログラムの流れなどを把握して実際のプログラミングを行います。 今回は、それに近い下記に示すような概要書を作成しました。
生徒には、動画を見た後に、この概要書を読んでもらって進めました。
分からない部分については、その都度説明を交えてヒントを与えて完成してもらいました。
(3)Scratchプログラムサンプル(生徒用)
途中まで出来上がったプログラムを生徒用として作成しています。 生徒が、新規に一から作ると週に1回の授業では、1カ月くらいは掛かってしまう内容です。 このため、今回はゲームを完成させて楽しんでもらうことに主眼を置き、ある程度のサンプルコードから完成させてもらいました。
今後も楽しんでプログラミングできる授業にしたいと思います。
以上です。 (講師:Y.O)